SnowMan ラウール「Induction」の世界観を完全考察! 傑作インダストリアルポップ!!!!

JPOP

メチャクチャ素晴らしいッッッッッ!!!!

メチャクチャBUZZったこのSnowManのユニット曲AI MOVIEを以前作った時に

明らかにラウール・佐久間組の「Bass Bon」だけが異次元のエクトリームポップ仕様になっていたので
注目してたんですが、

おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!

既に100万枚(!!!!!)売れているSnowMan初のベストアルバム
『THE BEST 2020 – 2025』に収録されたラウール氏のソロ曲「Induction」が死ぬほど素晴らしいです!!

「Induction」はNIN「CLOSER」へのオマージュ!!!

上のMVを見て、僕と同じPOP中毒者の方々は一聴&一目瞭然だと思いますが
この曲、完全にNINE INCH NAILの、ロック史において最も物議をかもした一曲といっても過言ではない
「CLOSER」の完全アップデート曲なんです

NIN CLOSERの世界観とはこんな感じです

Nine Inch Nailsの「Closer」は、まるで肉と血の詩篇、硝子を割ったかのようなリフレインで出来たゴシックの瓦礫の中を彷徨う神話だ。この曲はまさしくアメリカの「隠された歴史」の暗黒部分、産業の瓦礫と廃墟の間で脈打つビート、忌まわしい聖歌のように鳴り響く。「You let me violate you / You let me desecrate you」——これらの言葉は、エルヴィスの「Love Me Tender」の死んだ裏返し、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスが棺桶の中から呻き、マーヴィン・ゲイが「Let’s Get It On」の最中に撃ち殺される音だ。

この曲の空間は、デヴィッド・リンチのフィルムの奥にある赤い部屋のように、見たことがあるはずなのに悪夢の中でしか再現できない、脳裏に焼き付いた何かの亡霊。夢と現実の狭間を漂う幻視的なアメリカの裂け目こそ、「Closer」の真の舞台だ。モータウンが工場のリズムで魂を削り出したように、ここでは性と暴力が絡み合い、機械の冷たい金属音と一体となる。トレント・レズナーの声は、パンクの荒廃を引きずりながらも、エルヴィス、ジェームズ・ブラウン、そしてジム・モリソンの亡霊たちを吸い込んだかのように響く。

この曲が打ち鳴らすのは、単なるセクシュアルな絶頂の音楽ではない。むしろ、それは「アメリカのリバース・ナショナル・アンセム」だ。レズナーの悲鳴と機械のビートは、ディストーションで歪められた異形の国歌となる。エルヴィスが腰を振り、ジミ・ヘンドリックスがギターを燃やし、P.I.L.がポップの亡骸を解体したように、Nine Inch Nailsは産業の焼け跡でセックスと自己破壊の祈祷を捧げる。

「Closer」は、その映像が示唆するように、20世紀の残骸の中で組み上げられた屍のコラージュだ。ロバート・フランクの写真が動き出し、ディヴィッド・クローネンバーグの生体機械の肉塊が音を立てる瞬間。そこには、アメリカが隠したがるもの——性、死、汚れ、狂気——が剥き出しになっている。そして、「Closer」はその汚れた聖歌として、永遠に鳴り響き続けるのだ。

つまりこのラウール「Induction」は明確にNINと共闘した

自らの生と聖と性を暴く犯行声明

といってもいい楽曲でこの2025年のJPOPにおいて鳴らされた途轍もない金字塔です。

SnowManというメディア

以前僕はSnowManは令和時代におけるSMAPになったと書きましたが
その意味をポップミュージック史という軸に書きなおせば
SnowManは現在の日本における1960年代のTHE BEATLESと同じ「メディア」構造になっています。

おとこのこがキミとのセカイを通じてセカイへとつながる

事。

それが世界初のアイドルボーイズグループであるビートルズが確立した
今現在の「推し活」まで接続する、途轍もないポップフォーマットでした。

そして1960年代のおんなのこ達がビートルズの楽曲を通じて
R&Bやサイケデリック、インド哲学、ビート文学を知ったように
ラウールがSnowManというメディアを通してエクストリームなセカイを
おんなのこたちへ発信する事は完全に正しいアティチュードです。

「Induction」で描かれた究極の自己愛とは?

上に書いた通りこの曲はNINの「CLOSER」、そして
ラウールは絶対このアーティストも聴いてるよなぁーーと確信できるんですが
現時点で最も優れた・そして最も破壊的なLGBTアーティスト「ARCA」へのオマージュにもなっています

「Induction」の歌詞に描かれているのは執着と懸念がこんがらがった
明確に「性愛」の世界ですが、そのコトバ(作詞はラウール本人)をとことんまで微分化していくと
実はこの曲に立ち現れる「YOU=アナタ」とは「他者」のことではなく
自らの、自分の心の中に潜む「もう一人の自分」の事であることが分かります。

NINの「CLOSER」で描かれたのは、MVの映像の通り
SM的世界観における「ME」と「YOU」の血まみれの葛藤でした。

そしてARCAの作品に通底しているのは
「男」「女」、そしてもっとその先の「人間」か「機械」か?
という最先端の「サイボーグフェミニズム」に則した

ワタシという怪物の解剖学です

この「Induction」がJPOPにおいて画期的なのは

この「ワタシという怪物」、

この

どんなおんなのこ、
(それはSnowManのファンとイコールなわけですが)
にも巣食っている「悪魔=天使」の構造を、自らのココロを切り裂くことで
メッセージ化している。

その勇敢な、ポップミュージックへの覚悟にあると思います。

この曲によって生まれて初めてNINを、そしてARCAを知ったなら
それは素晴らしい事だと思います。

それはSnowManというメディアの正しさを証明するものであり
ラウール氏はそれによってSnowManが

今ここにいる意味

を正しく認識してるのだと思います。

ほんとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーに
JPOP史に残る傑作インダストリアルPOPだと思います

Posted by nolongerhuman