ムーミンバレーパーク・AUDIO MOIVE・ポッドキャスト!世界はXR脚本化していく
・しかし去年からそうしたXR的傾向を持つ音声コンテンツが増えています
日本初のXR専門脚本作品「無敵の人3.0」
テーマやプラットフォームの独自性はもちろんですが
なんどもお伝えしているように
来るべきXR時代に僕らがセリフとして書くべきは
ストーリーではなくストリームであり
そこで交わされるコトバは無人称としてのVOICEの
存在なくしては成り立たないという脚本における
「XRスタイル」を今の所唯一無比で確立させてしまったところが
何と言っても最も優れています。
あくまでもスタートは「人間嫌い」からでした
もう他人様に「サービス」として楽しい会話をし続けるのなんて
御免だ!!だって僕は究極の人間嫌いだもの・・・・・
セリフとはその脚本家が
「どのように世界と関係性を結んでいるか(または結んでいないか)」
の鏡像で、僕がズーーーッとセリフを書けなかったのは
会話・セリフを発する事が楽しいという根本的な嘘をついていたから。
それを振り払って「嫌い」と言い放った時
陳腐な言い方ですけど、正に「VOICE」が
本当の僕と世界を繋ぐセリフのカタチが降りてきました。
ある幼女との禁じられた遊びがVOICEを生んだ?
でもその前の段階でいくつか啓示に満ちた出来事は
あったように思います。
その一つにはこんな事が・・・・・
知り合いの方の頼みで某テーマパークで遊びに来る
ご家族の撮影サービスのヘルプをしていた時のことでした。
いつもはインバウンドの中国系観光客のみなさんでそこそこ
人もいるパーク、その日はそうした外人客もあまりおらず
閑散としていました。
あまりに暇なので子供用の遊戯道具がいっぱいあるスペース
でズル休みするべ・・・するとそこにいたのが年長組ぐらいの
幼稚園児の女の子でした。
ジャングルジム・滑り台・木馬etc次から次へと
乗り移っては宙に向かって耳を欹てている。
その様子がめちゃくちゃ可愛いかったので僕が彼女の撮影を始めると
モデルモードがいきなり入って二人だけの大撮影会がスタート。
でもその間も彼女は何度も何かを聴き続けるかのような
仕草を繰り返していました。
「聴こえるでしょ? いつも話しかけてくれるからワタシ全然寂しくないの」
よく考えると彼女の周りにはずーっと親らしき大人の姿がない。
気づけばそのスペースでは僕と彼女の二人だけが遊び続けてる。
いや、正確には僕と彼女と声が。
彼女がその声に教わったやり方で木馬にエサをやり
彼女がその声に習ったやり方で滑り台を二人で滑り降りる
どこか「儀式」めいた不思議な時間がそこには流れていました。
「また明日もきてね。一緒に遊んでね」
管理事務所に呼ばれて急いで用事を済ませ
またその遊戯スペースに戻った時にはもう彼女の姿はありませんでした。
ネグレクトの問題・・・ここにも孤独だけがセリフを作り出す。今の姿があると思います
ジャンヌダルクも鈴木清順もWALKMANもジョーカーでさえも
彼女は「誰」とセリフを交わしていたのか?
僕には残念なことにまーーったく霊感がありません。
でもヨウちゃんの事を思い出した時に
あーーそうかと確信しました。
昭和ERAにWALKMANというデバイスが声を実体イメージから分離したように
僕が最も敬愛する映画作家鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」のように
あらゆる映像制作者MUSTの作品です。また詳細は書かせていただきます
そして言うまでもなくやはり「無敵の人映画」として
同じテーマを扱った「ジョーカー」のラストシーンのように
ずっと僕もまたヨウちゃんと同じように「VOICE」と共にいたんだ。
なのに僕は嘘をついてその声が聴こえないフリをしていたんだ。
ジャンヌダルクがメッセージを受け取ったように
そのVOICEに耳を貸すべきなんだ!
徐々に広がるXR的VOICE世界
そんな超ーーーー極私的気づきだったはずのVOICEと言う脚本装置
しかし面白いことにジワジワとそんなXR的地平から発信される
音声コンテンツが増えてきているように思うのです。
例えばそれは再ブームを迎えているポッドキャスト
YOUTUBEに特化した飽和状態の視覚情報へのアンチテーゼだとか
色々と言われていますがそれだけでは全く説明しきれていないと思います
TBSラジオでも「AUDIO MOIVE」として
かなりXRに寄せてきたプロジェクトがスタートしました
そして先日知って驚いたのは、あのムーミンバレーパークでも
今年2020年から、Sound ARと言う手法による
VOICEライクなイベントが行われていたりします。
まとめ
統合失調症において発症しがちないわゆる「幻聴」は
脳の器官的不調によるバグだと言われてきました。
しかしポッドキャストの台頭に見るように人々は
恒常的に「VOICE」が聴こえてしまう世界を
自ら欲しているようになっているのではないでしょうか
そんな新しい時代に先駆け、新たな声を脚本へと落とし込む事。
それがXR脚本術に求められている使命だと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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