ゴーグル、それをしろ。脚本家にとって必須となるXR感覚を鍛えよう!

XR脚本術アウトサイダーアート, ザ・セル, トロン, フューチャー・オブ・マインド, ヘンリーダーガー, 我が美しき壊れた脳

この記事では・何故XR業界に足踏み状態感があるのか?
・本当のXRコンテンツ制作のために脚本家こそが立ち上がるべき
について触れています

XR専門脚本家と称しているので
国内外を問わず毎日XR関連の最新情報を
探っていますが、去年2019年あたりからの
XR関連のニュースには面白い傾向があります。
それは端的に言って
「なーーんかXR関連の進歩が遅いなぁ・・」
と特に所謂"投資家"(まあ、投機家系の人達が多いんでしょうけども・・)
の方々が思い始めてきているというものです。

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沙奈絵ちゃん

でも申し訳ないですけどワタシの周りにも
VR女子みたいな子はまだいないかもデス
Right Caption

人間失格

その状況を「女子はヘッドセットを付けるとヘアスタイルが乱れるし、メイクが落ちるから」
って解説してるXR界の人達の言い訳を聞いて唖然としちゃったニャー・・
そーいう事!?!?っていう

XRという未来からXRというビジネスへ

何故XR界隈に得も言われぬ失速感があるかというと
それは本来XRというテクノロジーが
示唆していた「未来」
それは映像史的に言うと1982年に発表された
大傑作「トロン」から「マトリックス」に至る
此処からその先へ!という意志としてのXRが
そんな中二病的未来なんて関係ねーー
XRはどれだけ「ビジネス」に貢献できるの?
っていう現実に媚びまくっているから
なんですね。

ARという妥協

その最たるものがこの2-3年の
VRからARへのシフトチェンジです。
遅々として進まないVRコンテンツ
そこへインベスターからの突っ込みが入る
するととりあえず妥協点として「半VR」としてのARを
提示してペンディングしてもらう・・・・・
あぁーーーーーーー!!これってば
全く「未来」とは関係ない「ザ・現実」
もちろんARという新しい2.5次元的視点はおもしろいものだけど
今のARの在り様は明らかにビジネスしか考えていない
人々との妥協の産物であり、未来へとは全く繋がって
いないと思います。

僕はGAFA的なお友達ソーシャルを「無敵の人3.0」で
否定しましたけどいまだにVRという方向性を
守っているFBのマーク・ザッカーバーグ氏は
偉いなぁと思っています。

拡張的身体としてのXR

更に言うと本来XR的な視座とはココロとカラダという
二元論を超えた「拡張的身体」という未来を手に入れる
ためのテクノロジーであったはずなんです。
名著「フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する」には
脳とカラダの新しいXR的関係がどれだけ
僕等を自由にしてくれるのか?が書かれています。


でもその「未来」を信じきれない
XRをVRをビジネスとしか見ることができない
更に言うと特に日本においては
XRという方法論をそうした人間の実存の拡張として
捉えることができないアニヲタ媚びの
ビジネスちゃんの方々がXRに関わっているので

XRという新しい視点が極めて矮小化された形で
展開している事がXRをシュリンクさせている
最大の問題だと思います

こうしたハードコアなアプローチはXRに対する人々のハードルをあげてしまうのでしょうか?
僕はアニヲタの方々以外の人々はXRの本質の方に興味があると思います

脚本を書きたいならソニーストアへ行こう!

であるならば僕等、脚本家はどうするべきなんだろう?
何度も言ってますが映像コンテンツは今後全て
XR化していく事は間違いないです。

なのにキミはアナタはXRという環境に触れていますか??
申し訳ないですけどプチブームと化した
スマホに装着系VR環境は全く意味がなくなりました(泣)
あれはXRが提供するべき「未来」とは全く関係ないんです。
もしとりあえず「XRという視点=未来」に触れたいなら
全国にあるソニーストアでPSVRの"無料"デモに触れた方がいいと思います。

注意

今も無料体験は行っていますが予約が必要なので
お電話で各ショップ様にご確認を

僕も所謂スマホ系VRから入って
でもぶっちゃけ「えーーー全然新しいリアリティー感ないなぁ・・」と
思ってしまったんです。
とはいうもののじゃあPSVRをはじめとした
導入費用ウン万円のとこへいけるか?というとムズいですよね。
で、とりあえず僕は無料体験ができるソニーストアさんへ行きました。
で確信しました。
「あっやっぱりXRってば未来じゃん」と
そのくらい正しいXRガジェットは僕等の視点を更新してくれます。
今、脚本を書こうとするなら所謂シナリオ教室なんかに
行ってる場合じゃない!

もうそこからしか2020年代の令和時代の脚本は書けないと思います。

アウトサイダーアートというXR

僕はその後「正しいXR体験」を自分の視点として手に入れるため
PSVRを購入しましたが
その体験の意味をDEEPに考えていけばいくほど
今現在「ビジネス媚」で展開されている
主に2次元的世界観でのXRコンテンツのダメダメっぷりがわかりはじめました
それは簡単に言うと、あーーこのXR世界っていうのは
今までの僕等はもちろんのこと、
そして言うまでもなくビジネスでしかXRを考えていない
所謂2次元ヲタの方々の世界じゃないんだ、と。
XRという世界体験がもたらす視座に一番近いのは
アウトサイダーアートだと思います。

このブログでは脚本に置ける新しい視点を「決壊」という
タームで何度もご紹介していますが
XRがもたらす新しい未来とは正に現実と未来
此処と彼方の境界が決壊するアウトサイダーアートの世界に
近いものだと思います。


なので「無敵の人3.0」にもそんなXR的未来図を
僕等に示してくれるGURUとしてヘンリーダーガー先生を
登場させています。

そして「イレイザーヘッド」から一貫して瞑想による
XR世界を映像化しているデヴィッド・リンチ先生も
もっとその先の、アウトサイダーアートと脳という
今の日本でXR!!!とかほざいているしょーもない人々を覚醒させるために
あまりにも美しく、あまりにもXRなドキュメンタリー
My Beautiful Broken Brainをプロデュースしています

まとめ


今のXRにまつわるモロモロの混乱っぷりは
あらゆる新しい表現が生まれる瞬間に必ず登場するカオスを体現しています。
それは映画生まれた1895年や
インターネットが産声を上げた1969年と同じ混乱だと思います。
だからこそ僕等、脚本家は誰よりも早く・正確にその新しい未来が囁く
ホントウを手に入れなくてはならない

その未来は現実と地続きの2次元的世界ではなく
映画「ザ・セル」における脳内のような
美しく戦慄すべき"アウト"な世界だと思います。

その正しいXR世界を書こうとしなければXRは永遠に
今のお遊びから進化することはない。
2020年代の脚本家の使命とはこの一点にかかっているのではないでしょうか。

今回も読んでいただきありがとうございました。