Weeekly Tag Me (@Me)はPOP MUSICの確信犯だ!

XR脚本とKPOPTag Me, Weeekly


JYPとSONYサンによる中々に「エグい」くらいお金のかかったプロジェクト
とは全く関係ないカタチで以前も記事にさせていただいたように
2020年は正にKPOP第七世代的と名付けられるような
面白いGIRLS GROUPが続々とデビューしているんですが


うぉーーー僕的にはかなり大穴、というのは
彼女達の事務所の先輩アーティストであるAPINKの
素晴らしさが未だにどーーしても僕はわからないからなんですが
7人組グループWeeeklyのデビュー曲「Tag Me (@Me)」が
POP MUSICの方法論としてすっごく面白い!!ので解説させて下さい。

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沙奈絵ちゃん

いいいいきなりこの時期に某虹っぽいプロジェクトを揶揄します?!?!
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人間失格

何度も言うニャけど僕は日本で最初にTWICEの音楽性について
音楽サイトで記事を書いているし餅ゴリ社長を大大大リスペクトしてるけど
あのデビュー曲には本当にがっかりしたにゃ・・・・(泣)
本来ならあのグループはこの「Tag Me」でデビューすべきだった
と断言してもいいくらいプロモーションのやり方はともかく
楽曲におけるPOP MUSICとしての強度は完全にWeeeklyが勝ってるニャにやにゃにゃにゃにゃーー!!

またまたPOP MUSICとは何かという基本のお話

このブログではすっかりおなじみですが
POP MUSICとは=「編集力」の事で

時代という縦軸
世界という横軸

この二つのマトリックスの中に存在する情報を
どうやって再構成してメロディーとコトバに置き換えるか?

そして「編集」される情報量は多ければ多いほど
そこを縦断する「新しい意味」の強度が強くなる=POP MUSICとしての
強度も強くなります。
2015年がエポックメイキングなKPOPルネッサンス元年だったのは
TWICEをはじめ、この年に見事にKPOPはその「編集力」を
SNS時代に即した新しいやり方として更新して
だからこそ現在ポップミュージックの担い手として
世界最高峰にいるという
事は何度も書いてきました。

「レトロポップ」という嘘

でもこの「編集力」というコトバですが
かなり誤解されている所があり特に日本ではその傾向が
強かったりします。
それはどういう事かと言うと縦軸となる時代から「だけ」
一つのネタを持ってきて、どーだ!!これが本物だと言ってみたり
どーだ!あの時代のこんなものを持ってくるなんてオレのセンス!!
と意識高い系地獄に陥ってみたり・・・・
つまりそーいう「レトロポップ」と呼ばれる方法論だけが
往々にして「編集力」として評価される事があるわけです。

もちろん縦軸からレトロなものを持ってきてリバイバルさせる
というのも編集力のやり方の一つなんですが
それはあくまで一つの、しかも一番チープでしょーもない「編集法」です。
なぜそれが陳腐かといえばそこに編集する=POP MUSICを作る事による
「NOISE」が発生しないからです。

POP MUSICが「ホントウ」であるための正しいやり方

先にPOPであるためには情報量は多ければ多いほどいいと書きましたが
縦軸そして横軸からあらゆる情報をかきあつめ
その中からたった一つその全てを網羅し一つの「強度」として
新たな意味を発生させる=POPの誕生を行う過程では
膨大なプレッシャーとそれをさせまいとする内側・外側との葛藤
が発生して僕等はノイズに飲み込まれてしまいます。
そのノイズの中から見つけ出した「新しいホントウ」こそが
編集力の証でありPOPという紋章になります。

だから新しいPOP MUSICにはいつも微かにその葛藤のノイズの
痕跡が残っている。
それは新しい時代とリンクした生々しさの記録でもあり
そうした生々しい肉体性の傷こそがPOP MUSICの強度を支えていると言えます。
上でも触れていますがTWICEはそれを自覚的に行い時代のPOP ANTHEM
を生み出しましたが某虹系には残念ながらそうした編集力=POP MUSICならではの
傷は全く見当たりません(泣)見事なまでの「レトロポップ」になっているのです。

Weeeklyの「Tag Me」は勇敢なPOP MUSICだ!

ところがほんとーーーに驚いたことに
Weeeklyのデビュー曲「Tag Me」、海外でのフォーラムでは
盛んに指摘されていますが表向きは2015年のKPOPルネッサンス以前の
所謂「いなたい」コード進行・アレンジ・唄メロであふれています。
えーーーだったらこれも思いっきり「レトロポップ」じゃん!?!?!
となる所をWeeeklyの「Tag Me」はめちゃくちゃ巧みに"編集"してきます。
それはパッと聴きMOMOLANDの「BOOM BOOM」他で有名になった
サビ後のトラップビートの事かと思われるかもですが

それも「縦軸」の情報として編集しつつ、「Tag Me」は
このブレイクからの後半、エンディングに向けて不穏なシフトチャンジ
をしていきます。AメロBメロにあった「レトロ」感は撒き餌に過ぎなかった
ようにBASSは2020年代的な太さとグルーヴを増し
まるでどんどん投げ込まれていく様々な音(=情報)の波に飲み込まれていくように
複雑化していくテンポチェンジと変化球な転調、そして大ラスで
もう一度ドキャッチーなサビに戻った時、そんな白日夢のような
音のトリップを経て、僕等はもうそれをレトロな古いものだとは
全く思えなく"されている"!

これぞPOP MUSICという名の「編集力」!!

「Tag Me」は自らをポップの担い手の確信犯として
Weeeklyを2015年以降のKPOPルネッサンスの新たな旗手であることを
正に「Tag付け」せよ!! と堂々と宣言している
傑作POP ANTHEMだと思います。

まとめ


こんな結構困難な方法論を何故Weeeklyの製作スタッフは敢えて選んだのか?
それがちょっと疑問というか、尊敬をこめて凄いなぁ・・と思っていたのですが
この「Tag Me」の音楽番組他での彼女達のパフォーマンスを見て
何故彼等があえてハードルの高い、
でも正しすぎるPOP MUSICを掲げたががわかりました。
とにかく「Tag Me」のコレオの完成度、そしてそれを演じるメンバーの
肉体性の高さがヤバい!!
Weeeklyのメンバーの「音を肉体化するSKILLの高さ」にスタッフは
これで2020年代のための新しい時代のホップミュージックが鳴らせる!!
と確信したんだと納得してしまいました。

今後WEEEKLYがどうやってコロナ以後のPOP ANTHEMをより
多くの人達に届けていくのか?物凄く楽しみにしています!!
今回も記事をお読みいただき誠にありがとうございました。

Tag Me, Weeekly

Posted by nolongerhuman