BLACKPINK 「How You Like That」でカムバ! 愛の兵士達は世界を救えるか?

XR脚本とKPOPBLACKPINK, How You Like That


うぉーーー!!!! 待ちました、というよりお待たせしすぎたかもしれません!!!
なんと(色々ありすぎて・・・・泣) 前作「KILL THIS LOVE」から一年二ヶ月
遂にBLACKPINKが新曲「How You Like That」でカムバ!!!!

BLACKPINKのみならず今後のPOP MUSICの試金石ともなるであるう
この2020年も最重要なPOP ANTHEMを徹底解説いたします。

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沙奈絵ちゃん

今回のHow You Like Thatは今までの楽曲とどう違うんでしょう??
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人間失格

一言で言ってしまうと「世界への対峙の仕方」が根本的に違うとこなんだニャーー!!っていうムズい話は下に書かせていただいてそれ以上にLISAにゃんのRAPパート前の「ニャ!」は2020年代最初で最強のポップフレーズにゃ!

やっぱりBLACKPINKは「ソルジャー」だった!

実はBLACKPINKに関しては思いっきり自画自賛しちゃいますが
彼女達の音楽性に関する日本最速の、そしてここで
書いた事が見事に現在のBLACKPINKまでのあり様を予言する事に
なってしまった決定的テキスト
を2017年(!!)に書いていて
それで全部言いつくしてしまっているところはあるんですが


上の記事で書いた「BLACKPINKとは愛の・美の兵士ソルジャーなのだ」
という事。
例えばLOONAの「So What」や

EVERGLOWなんかも

BLACKPINKが強く打ち出した「おんなのこが強く・正しくあるためには」
というPOP MUSICの命題に則ったスタイルを踏襲してるけれど
BLACKPINKの様には中々こなせない。それは何故???っていう部分は物凄く
ポップ・ミュージック、中でも女の子が演じる楽曲において重要で
LOONAやEVERGLOWの独自性について上の記事で解説しているので
「おんなのこが強く・正しくあるためには」というテーマに対しての事限定なんですが
この「強さ」そしてその強度を裏で支える刹那的な「弱さ」
これを何処から持ってきて表現として鳴らすのか?

LOONAやEVERGLOWはこの「強さ」と「弱さ」に関しては
自分のココロの「外」から持ってきている。
そしてBLACKPINKは自分たちの「内」から持ってきている。
ここが完全に違っているわけです。

BLACKPINKというジャンヌダルク

このブログではもーーー死ぬほど繰り返していますが
「おんなのこ」という生き物がとんでもないのは
基本的に彼女達の「内」側には全部ある。
それは太宰治の「女生徒」のように
意識の中にまるで宝石が輝くように満天の星屑のように
愛も憎しみも強さも弱さも美しさも汚らしさも
おんなのこの中には全部備えられている。

だからその事を認識している演者はその表現を行うための
「核」を内側から持ってくるわけです。
でも所謂アイドルミュージックの場合、その制作を担う
多くは男性で、自らが設定した命題を彼女達に外側から与えて
それを習得する事を求めてしまう。
LOONAやEVERGLOWが「おんなのこであることの強さと弱さ」という表現において
BLACKPINKほど洗練されないのはそれを内側から見つけ出す
という作業が徹底されてないからなんですね。
BLACKPINKの所属事務所YG ENTのヤンサ会長は自らも演者であったから
その女性パフォーマーならではの方法論を知っていた。
そうした恵まれた環境の中でBLACKPINKは毎回リリースされる
楽曲に必要なエモーション・意味を自らの中から見つけ出し
それを音にコトバに肉体性にしてきた。だからBLACKPINKが
まるでジャンヌダルクのように掲げてきた
「愛」
「生」
「性」
は他のどんなポツプアーティスト達よりも力強く
正に上記した記事で書いた兵士のように
同世代のおんなのこ達の在り様をけん引したわけです。

世界を殺せなかったBLACKPINK

しかしここで一つ問題となるのは
では彼女達はその自らの中で鳴り響く「愛・生・性」をどのように
捉えて世界へと放ったか??という部分です。

明らかに世界へ向けてのANTHEMだった「KILL THIS LOVE」
そしてその後のコーチェラフェス、数々のUS TV SHOWでのプロモツアー
この時点でBLACKPINKはKTLで表明されたこれまでになく生々しい
エモーションを

「世界に対する武器」

として鳴らしていました。
私達の愛を生き方をセクシャリテイーを邪魔するものは許さない
という「殺気」
これこそがBLACKPINKがコロナ以前の薄汚れた世界に対して
突きつけた回答であり、ポップスターとしての武器でした。
しかし!!!
これは諸刃の刃であり、実際様々な事務所のトラブルがあったとはいえ
KILL THIS LOVEは世界を殺せなかったと僕は思います。
つまりBLACKPINKは世界との関わりに置いて新たな戦略を練る必要があった
そしてBLACKPINKの代わりに古い愚かな世界を殺したのはコロナでした・・・・・

HOW YOU LIKE THATの新しさ

新曲「HOW YOU LIKE THAT」は一聴するとこれまでの所謂BLACKPINK印の
サウンドをぎゅっとと詰め込んで、この二年ほどのUS HIPHOPマナーである
とにかくフックとなるワードを繰り返しまくる!!という
SNS上でのバイラルパターンに乗っけた楽曲ですが
そうしたソーシャルフレンドリーなスタイルであると共に
このHOW YOU LIKE THATはこれまでのBLACKPINKが世界に対して向けていた
「殺気」を消し去った彼女達の楽曲史上最も「開かれた」曲である事に
僕は驚きました。

注意

これまでのBLACKPINKの音に潜む破壊衝動は過分にヤンサ会長自身の攻撃性と
リンクしていたのだと思います

このHOW YOU LIKE THATの中で彼女達はおんなのこ達はもちろんですが
世界に対してもこれまでの「否」ではなく「是」
この突然現れた新しい世界をどうやって作っていくのか?
その新しいページをめくりたいという

「新しい内側」

に溢れたエナジーを爆発させています。
それはこれまで世界を「敵か味方か」で切って捨ててきた
BLACKPINK史上最も驚くべき画期的な方向転換であり
そしてこの「新しい是」をBLACKPINKのメンバーが今回も
自らの「内」側から探り当てたのは音を聴けば明白

このモードのまま遂に発売される1stアルバムが順調に発売されるならば
それはコロナ後を見据えた最初のPOPアルバムになると僕は思います。

まとめ


上にリンクした原稿で僕はBLACKPINKの武道館での初ショーケース
その30分間をTHE BEATLESが日本で初めて行った伝説の武道館LIVEと同じ
意味を持つと書きました。
それは新しいPOP MUSICこそが世界を塗り替えるという事
その決意を持った者だけが時代のアイコンになりうるという事です。
今回の「HOW YOU LIKE THAT」で引用された伝説的なフレーズ

この2020年代、僕等を救うためにそこにいるのは誰か???
それはもはやスーパーマンではない

Its a bird…it’s a plane, it’s……

新しいヒーローのそしてヒロインの登場を告げる
完璧なPOP ANTHEMの誕生。
BALCKPINKのこの新曲はそんな歴史的意味をもっていると思います。
今回も記事をお読みいただきありがとうございます。

BLACKPINK, How You Like That

Posted by nolongerhuman